カンタンに一番強度を確保できそうな方法を実際試してみましたが結果としては失敗です
いろいろ調べていたらどうやらSAVA DECKではフレーム単体でも購入できるようです。(日本語版にはこの文言はなく英語版に掲載)
自転車の写真(ユーザーである証明?)を添付してメールする必要はありますが折り返し購入リンクを送ってくれるとのことで、もしフレームが完全にお釈迦になった場合はもう1台新車を購入する必要がないので少し安心しました。
さて前回の続きです。
SAVANE FDBのカーボンフレームを純正での想定を超える負荷を掛けても長く安心して乗るために考えた結果、ヒンジ部にあるピンの回り止めに固定ボルトを使わない方法が見えてきました。
前回テストしたナットを追加した方法ですが、強度的には問題なさそうだったものの乗るとすぐナットが緩んでしまってフレームから軋み音がしてきました。
そこでピンを固定するナットを高さの低いものにしてスプリングワッシャーを入れる方法を試してみます。
固定ボルトを使わないカンタンな方法[最終版]
前回の高さ5mmの四角ナットを外し、高さ3mmのナットにします。
それに回り止め用として汎用のステンレス製スプリングワッシャー、ヒンジ部の傷防止にポリカワッシャーを使います。
予備のヒンジ部に仮組みしてみます。
これでナットが緩まなければ強度的には一番いいのですが実際組み付けて走ってみないことにはわかりません。
これで問題が解決しなければ純正のステンレス製固定ボルトをPEEKネジに交換するか、
PEEKネジだと締め付けトルクが弱いので先端がナイロン樹脂の止めネジにするかです。
多分純正の機構を変えずにピンのネジ部を保護しながら固定するにはこの方法が一番いいと思います。
最後ピンの曲がりを調整しながらナットを締め付けて完了です。
これでうまくいってくれれば・・・
テスト走行した結果は失敗
装着後1週間、100km超を走ってみましたが正直乗っている段階では強度的な不安はありませんでした。
ただ本当に問題ないのかはバラしてみないとわかりません。
結論からいうとこのまま走ればいずれピンのネジ部が折れると思います。
原因はやはり台座となるアルミダイカストのヒンジ部にあります。
赤の点線がピンのセンターラインとなりますが台座となる半円状のヒンジ部がピンのセンターラインに対して傾いてるため、ナットで締めていけばいくほど黄色の点線に傾いていきます。
こういったカスタムの場合の通例ですが、どこかを強化すれば次の弱いところに負担が掛かり、さらにそこも強化していくというループに嵌まっていくことになります。
ナットでヒンジ部に締め込んだことによって新しいピンではネジの接合部が2面落としになっているため上の画像の赤丸部が一番弱い箇所となります。
センターラインである赤点線よりピンの頭が赤丸部から若干曲がっているのがわかります。
また実際外してみるとポリカワッシャーが圧力で変形してますのでいずれ千切れると思います。
メンテナンス次第ですが街乗り限定であれば問題ないかもしれません。
ただ今後のサイクルイベントや現在計画している輪行旅行など私の運用を考えるとこれでは厳しいのでこの方法は失敗、却下とします。
ということでひとまず固定ボルトをPEEKネジに変更しましたが、樹脂系である以上締め付けトルクを大きく掛けることはできません。
結局頭がナイロン樹脂の止めネジに変更。
紆余曲折ありましたが抜本的な対策をするまでは純正構造のまま、止めネジだけ変更しておくことにします。
チョイ乗りの方でも変更しておいた方がいいかもしれません。
抜本的な解決策
アルミダイカストのヒンジ部を台座にする簡単な方法を考えましたが、結果的には失敗に終わりました。
実際抜本的に強度を上げ、且つ耐久力も確保できる方法はあるのか?
あります。
まず赤い線で記したような駒をステンレスで作ります。
こうすることでアルミダイカストのヒンジ部を使わずとも固定できます。
この駒を台座にして黄色のナット(スプリングワッシャー付き)で締め込めば回り止めは可能です。
ただこの方法でピンを固定できるのですが、やはりピンとボルトの接合部の脆弱性は残ります。
ピンは今まで着いていた構造を模して作る方がいいと思います。
早速図面を起こして見積依頼を出してから発注するかしないかを考えます。