いつかは来ると覚悟していたものの思いもよらぬ部品がポイントになった件
自動車やオートバイのチューニングやカスタムなどもそうですが、その車種に『人気がある』ということは結構重要です。
人気があれば多くのユーザーが様々な情報を共有し、ウィークポイントの洗い出しからショップがその対策品や強化品をアフターパーツとしてリリースし、売れます。
自動車でいえば日産の歴代GT-Rや昔のS13からのシルビア系、マツダではFCやFD系、トヨタでは昔のAE86や1JZを積んだX81系以降のマークⅡ3兄弟でしょうし、今ではGR86やGRヤリスでしょうか。外装やシャシー関係含め様々なアフターパーツがリリースされてます。
オートバイでいえばホンダのNSRやヤマハのTZ-Rとかの2ストロークレプリカ系、Z系やCB系のネイキッドバイク、ニンジャもそうです。アメリカンでいえば大ブレイクしたのがスティードからでしょうか。
人気があれば様々なカスタムパーツが市場に出てきますし、これは自転車でも同じことがいえます。
折りたたみ自転車のメジャーなメーカーであるDAHONやTern、Tyrell、Brompton、Birdyなど人気があって乗っているユーザーが多いと集合知によるノウハウが蓄積されて対処方法の情報や対策されたアフターパーツなどがリリースされています。
そこをあえてマイナーなメーカーや車種をチョイスすると途端に情報が少ない、そもそも情報がないこともあるので結局自分の手を汚して見つけていくしかありません。
これは性格的・嗜好的な側面もありますが、そういうことを『楽しい』と思うのであればマイナーなメーカーをチョイスするのもアリです。
ちなみに私は自動車ではAW11前後期・SW20後期やオートバイではGT380、WOLF250ととにかく昔から人とは違う人気がないものばかりチョイスしてきました笑
完全に性格です。
ただ時間的制約があったり手を汚すことが『面倒』と思うのであればメジャーなメーカーの物をアフターサービスがしっかりしているショップで購入した方が無難ですし間違いありません。
SAVANEはどうしてもマイナーなメーカーで乗っている人はInstagramを見ても見付ける方が難しいです。
そういったマイナーなメーカーで、さらに嗜好性の高い折りたたみ自転車ですからインターネット上で情報を探してもなかなか見付けることができません。
過去に何度も経験してますが、人と違う物をチョイスするということは一見目立ちはします。
反面集合知によるノウハウが蓄積しづらいので情報が極端に少なく、選択肢は非常に限られ、時間を含めたコストや試行錯誤、経験や勉強にはなりますが余計な出費を覚悟しなくてはなりません。
そのマイナーなメーカーのマイナーな折りたたみ自転車で、これまた特異なベルトドライブ・内装変速カスタムを進めていった上でわかったことを書き貯めていくのがこのBLOGの目的でもあります。
もし同じくSAVANEの折りたたみ自転車に乗っている方、ベルトドライブ・内装変速カスタムを目指す方に少しでも参考になってもらえるなら幸いです。
Contenst
SAVANEの折りたたみ自転車
画像引用:ジック株式会社
カスタムのベース車両として私が購入したSAVANEのカーボンフレーム折りたたみ自転車は14、16、20インチと3車種ラインナップされてます。
20インチがあるのにわざわざ16インチを購入した理由はベルトドライブ化カスタムを念頭にチェースステーのないスイングアーム状のフレームだったからというのが一番の理由です。
SAVANEの折りたたみ自転車は3車種共にフレームジョイント部分は欧州統一規格『EN』、日本工業規格『JIS D 9401』で強度が認定されているヒンジ部がフレームから出っ張らないスッキリした見た目が特徴の『埋め込み式アルミ鋳造ジョイント(特許)』を用いています。
私は SAVANE FDB169S(16インチ)をフルカスタムしたことで純正での想定を超えた運用速度と負荷を掛け、初走行から1年3ヶ月、STRAVA上でのデータでは走行距離5,375km・獲得標高16,589m・走行時間329時間17分となりました。
走行距離5,375kmは福岡市を起点にして直線距離で南半球ではオーストラリア大陸に上陸できますし、アジア方面ではインドの首都ニューデリーを超え、北アメリカ大陸ではアラスカに辿り着く直前となります。
構造的に見ていつか訪れると覚悟はしていましたが、やっぱり来たかというところが正直な感想です。
では実際の原因と、どうすれば解決するのかをまとめてみたいと思います。
ジョイント部摩耗防止のための工夫
一通りカスタムが終わって完成してから走り始めてまずすぐ気が付いたのが折りたたみジョイント部から出てくる黒い粉状のカスです。
原因はジョイント部の塗装が摩擦によって剥げてきたことでした。
長い間乗っていればジョイント部が摩耗することに気が付いて耐震マット(上画像赤線部)を貼る工夫をしましたが、これは狙い通りフレームの摩耗を防いでくれてます。
しかし問題はそれだけではありません。
SAVANEの埋め込み式アルミ鋳造ジョイント
折りたたみ部を保持するジョイントの引っ張る力はヒンジ部の中にあるピンの出し引きで決まります。
このピンは走行時の振動で動いてフレームを引っ張る力が緩んでくるとフレームがガタつきます。
ガタつきが出始めると体感か異音でわかるので六角レンチでピンの出代を調整して、赤丸の回り止めボルトで固定します。
アルミ鋳造のヒンジ部本体はガタつきもなく当分心配する必要がないくらい頑丈にできてます。
フレームを保持する力が限界を迎えた原因
ヒンジ部のピンの出し引きでフレームを保持する力が変わります。
普段目にすることがないので見落としてましたが問題はこのピンです。
外してみます。
左側がピン。
こんな小さなピンがジョイント部を固定するためのある意味折りたたみフレームの強度的な要といっても差し支えない部品です。
右側は回り止めボルトです。
まずピンをよく見ると頭が圧力によって潰れてしまってることが1点、回り止めボルトによって左側ボルト部のネジ山が潰れてしまったことが1点、この2点が原因です。
- ピンの頭が潰れると出代が少なくなるので保持力が下がる
- 保持力を上げるため(出代を出す)にピンを回す
- ピンのネジ山が潰れたところはネジが噛み合わないから出代の調整ができない
厳密にいうとネジが噛み合わなくても手動で出代を見ながら回り止めボルトで固定すればいいのですが、やはり振動で緩みやすくなっているので頻繁に出代の調整が必要となります。
SAVANEの折りたたみ自転車で乗る頻度が高い場合はこのピン、消耗品として考えてもいいと思います。
まだ何とかジョイント部は保持されていますが、SAVANEの折りたたみ自転車の販売代理店にメールして相談してみようと思います。
SAVANEの純正パーツを売ってるサイト
いろいろ調べてたらSAVANEの純正パーツを扱っているサイトを見付けました。
画像引用:https://savadeck-bike.com
ティアドロップ型のシートポストやシートクランプ、埋め込み式アルミ鋳造ジョイントのヒンジやフレーム側のピンも売ってますが私が欲しいヒンジ内のピンはありませんので問い合わせてみます。
SAVA DECKに問い合わせた結果
SAVANEの純正パーツを売っている『SAVA DECK』に早速メールにて画像を添付して『ピンを3個、ストッパーを1個欲しいから在庫があったら売ってほしい』旨問い合わせてみました。
返信は以下です。
なるほど。
画像ではわからなかったのですが、このヒンジセットの中に組み込まれているようです。
価格は$32.00 USD。 PAYPAL決済で¥4,732(手数料込で¥147.875/$)・・・
背に腹は代えられませんので即購入。
一晩考えた工夫があるので届いてからいろいろ調べてみようと思います。