SAVANE FDBの<br>フレームでよかったこと

SAVANE FDBの
フレームでよかったこと

内装変速化でALFINE(無印)をチョイスする場合のフレームの重要なポイント

SAVANE FDB169S

湾曲スイングアームだったことで目に留まり、SAVANE FDB169Sをチョイスして内装変速(ALFINE)& ベルトドライブ化のカスタムをしたのですが、完成後あらためてSAVANEを選んで運が良かったと思ったことを備忘録として残します。

※これ以降の内容は個人が調べたもので性能や価格、スペック、完全動作などを保証するものではありませんので参考程度にご覧ください。カスタムは自己責任でお願いします。

ALFINE 11 変速ワイヤーの取り回し

[重要] 個人で組むのでしたらSHIMANO ALFINE SG-7001-11(非電動11速)を開封後、特に変速部は触れないこと。そして導入は必ずシフター番号11で行いましょう。

なぜか?私が大変な思いをした経験上です(+_+)

カセットジョイント

SHIMANO ALFINE SG-S7001-11(非電動11速)をシフター(SL-S700)から変速機能を操作するワイヤーを保持する重要なパーツ、『カセットジョイント(CJ-S700)』です。

アウター受けユニット

カセットジョイントの画像右上に飛び出しているアームの先、シルバーの金属部分にもうひとつ重要なパーツ『アウター受けユニット』が付きます。

自転車 折りたたみ自転車 ミニベロ カスタム 20インチ化 406 ベルトドライブ化 Gates Carbon Drive 内装変速化 アルフィーネ11 ALFINE
カセットジョイントとアウター受けユニット

このアウター受けユニット基部とその中を通るシフターからのワイヤーを指定の長さのところに固定ボルトユニットを付けてALFINEに装着して変速の操作をします。

アウター受けユニットから固定ボルトユニットセンターの長さが重要

11Sであれば11段時、8Sであれば8段時のケーブルの長さが重要です。この寸法が狂うと変速トラブルになります。

変速トラブルの原因についての詳細は以下をご覧ください。

Shimano ALFINE 11のギア飛び <br>急に訪れた変速トラブル
いきなりShimano ALFINE 11のギア飛びが発生した原因とは
recodec.jp

ALFINE本体、カセットジョイントは上記回り止めワッシャーで後輪車軸に固定され、回転方向に回らないよう固定されます。そうしてカセットジョイントのアームは概ね水平で固定されます。

SAVANE FDB169Sのリアエンドは『ストレートドロップエンド』ですのでALFINE本体に付属している8L(グリーン)/8R(ブルー)が使えます。なおロードエンド(逆爪)、トラックエンド(正爪)の場合はそれぞれ開口部の角度によって回り止めワッシャーが異なりますので注意が必要です。回り止めワッシャーの詳細を知りたい場合はこちらをご覧ください。

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ALFINE車軸周り

要するに上下を通るベルトの中側にワイヤーがきます。

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カセットジョイントのアーム位置とワイヤーライン
自転車 折りたたみ自転車 ミニベロ カスタム 20インチ化 406 ベルトドライブ化 Gates Carbon Drive 内装変速化 アルフィーネ11 ALFINE

カセットジョイントのアーム(上から)

カセットジョイントのアームを上から見るとこのように見えます。

内装変速化する上でALFINEの難易度はそこまで高くない

ベルトドライブ化する上で多段化する場合、内装変速化しか選択肢はありません。現実的に考えた場合、ALFINEはワイヤー1本で且つワイヤーの取り回しが通常の自転車と大きく変わらないというのが導入の難易度を下げてくれます。

元から内装変速が付いている自転車は別にして、例えばRohloffの場合は変速ワイヤー2本で且つ車体左側に来るので取り回しが煩雑になり工夫がいるでしょうし、Sturmey Archerの場合はワイヤー1本ですが車軸の中心を通る仕組み(違うタイプもあり)なのでこちらも工夫がいりますし転倒した場合故障のリスクがあります。

Rohloff (https://www.cyclingabout.com/)
Sturmey Archer (https://www.cyclowired.jp/)

ケーブル内装フレームだったら萎えていた可能性

最近はカーボンフレームの小径車でも見た目のシンプルさや空力を意識してかフレーム中にケーブルを通す『フレームインケーブル(ケーブル内装)』を採用しているメーカーも散見されます。

ひとつの例として以下カーボンフレームで今回のカスタムを進めていくとした場合を。

ケーブル内装のカーボンフレーム

SAVANE FDB169Sは一箇所だけ貫通する穴はありますが、基本フレームの外でケーブルを取り回す旧来のケーブル外装タイプです。

ディレイラーの場合のワイヤーライン(赤線)
一箇所フレームに穴がある
ワイヤーはスイングアーム裏を通る

スイングアーム裏のケーブルは見やすいように引き出してます。ディレイラーワイヤーの場合、フレームサイドからスイングアーム裏を伝っていきます。

今回幸いSAVANE FDB169Sのフレームがケーブル外装だったので、ディレイラーに向かう途中でワイヤーの取り回しを下に向けて上下に通るベルトの中側へ迂回できました。

もしケーブル内装のカーボンフレームだった場合・・・

リアディレイラーのケーブル位置

ワイヤーがスイングアームの外側に出ることとカセットジョイントのアーム部にまっすぐワイヤーを伸ばすことができませんのでリアディレイラーへ向かう通路を使うのは難しいと思います。

1はリアブレーキ、3がFディレイラーの誤り?

この場合シートポスト前に出るフロントディレイラーの穴から無理矢理取り回すか、フレームの外側を1本だけ這わすか以外方法がありません。

そのビジュアルを考えた場合、正直萎えていたかもしれません。

今回はあくまで物理的なワイヤーで変速を行うALFINE(無印)の場合ですが、取り回しの自由度が高いエレクトリックワイヤーのDi2ならその限りではありません。

ただケーブル内装のフレームは『BB上』にフロントディレイラー用の穴がある場合がほとんどなので、そこからなら取り回せる可能性はあります。


ベルトドライブ化&内装変速化カスタムをする場合、リアのフレーム形状もさることながらシフターワイヤーの取り回し方がどうなっているかも必ず確認して選ばないといけない、ということを学びました。

ただALFINEであればごく一般的なフレーム且つ外装ケーブルであればそこまで苦戦することはないのではないでしょうか。

今回カーボンフレームという無謀とも思えるカスタムは結果としてたまたま運良く完成しましたが、組んでみてはじめてわかることがたくさんあるので楽しいです。

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