2023年最初のカスタムパーツレビューは英製の削り出し軽量4ポッドブレーキキャリパー
明けましておめでとうございます。
明けたと思ったらもう7日になってしまいましたが皆様は正月休みをゆっくり過ごすことができたでしょうか?
私は人が動く長期休暇になると自宅に籠もってYouTubeを観ながらお酒を飲んで寝て起きてのループになりがちなので2日よりオフィスに来ておりました。
ただ昨日の夕方、急なサーバーのデータベースエラーで四苦八苦しておりまして何とか無事復旧できましたが正直焦りました(=_=)
さて昨年のクリスマスのトラブルにより急遽換装したカーボンフォークは今回のために保管していたのですが、3連休初日にいよいよ最後のパーツを取り付けようと思います。
hopeを選んだ理由
パーツを探していた当初、オリジナルのSAVANE FDB169Sの純正が油圧ディスクブレーキだったのでShimanoのコンポーネントで揃えようと考えてたところカタログスペックの重量を足していくと思いのほか重くなることが判明しましたので軽量に主眼を置いて探して見付けたパーツでもあります。
当時国内の代理店であるGOLDRUSH AJITOでポストマウント(以下PM)のRX4を購入しましたがそこから深淵の沼にハマっていく序章となります。
しかしRX4は見事な削り出しの造形美、軽量化も然る事ながら性能的(完全なオーバースペック)にも申し分ないパーツでした。
初心者が陥ったマウント規格という深淵の沼
元のSAVANE FDB169S純正がPMの前後ディスク径140mmでした。後で知ることになりますがPMでフロント140mmのディスク径は独自規格(PMの最小ディスク径は160mm)です。
初心者の私はSAVANE FDB169S純正が前後PM140mmということで、マウント規格を知らずに純正だからとPM140mmにこだわったことがその後翻弄されることになります・・・
- 20インチ406化でも計算上入る予定の純正16インチ用フォークは結果的にタイヤが入らない
- 安いPM中華カーボンフォークを購入するも対応ディスク径が160mmで使えない
- SILVEROCKカーボンフォークはPMでフロント140mmにはアダプターで対応出来るもコラム周りに強度的懸念
- 強度的懸念払拭のため購入したULLICYCカーボンフォークに換装した結果、インターナショナルスタンダード(IS)のアダプターを追加工が必要となり驚くほど余分な出費
ここに来るまでの出費は計算したくもありませんがざっとALFINE 11にシフター、小物セットがもう1台分買えるくらいでしょうか(=_=)
多少知識が付いた今にして思えば自転車の規格を熟知している方から失笑されてもおかしくないと思います。ただそのおかげで教科書代としては少々高かったですがわかったこともたくさんありました。
確かにhope RX4自体には何の問題もなく、気に入っているパーツのひとつでしたので頑なに使ってきましたが結局考えたワケです。
もうフラットマウント(FM)にした方がよくない?
最初からそうすればよかったのですがここまで深みにハマると想像してませんでしたから仕方ありません。
また当時20インチ用のフォークでフラットマウントを唱っているのがSILVEROCKだけでしたが直近でRIDELOVE Storeから発売されてましたので購入しました。
じっくり換装していこうと思っていたもののULLICYCカーボンフォークのコラム固定部分が抜け出てきてしまったので急遽保管していたRIDELOVE Storeのフォーク(FM)にSILVEROCKのアダプターを付けて対応しました。
hope RX4+ 開封レビュー
そんなこんなで紆余曲折、相当余分な出費を重ねましたがついにキャリパーが届きました。そして今回はRX4の改良版であるRX4+です。
hope – RX4+ キャリパー [ミネラル] [フラットマウント]
RX4と比較して何がどう変わったのかサイトではわかりませんが間違いなく価格だけは上がってます。なおRX4+のフラットマウントは以下3種から選択します。
- STD: フォークにアダプターを介して140mmディスクローターに対応
- +20: フォークにアダプターを介して160mmディスクローターに対応
- Front +20: アダプターを使わずフォークに直接取り付けて160mmディスクローターに対応
私は今回、フラットマウントでミネラルオイルのSTDをチョイスしました。
+20が160mm対応とありますが、hope純正の平らなアダプターを使った場合だと思います。というのも市販のフラットマウントアダプターは取り付ける向きで140mm、160mm両方に対応します。
開封してまず驚いたのはシリンジです。奥に接続パーツがありますがRX4には共に入ってませんでした。この分価格に上乗せしているのかと予想・・・
ボアキャップに『M』がプリントされてますがミネラルオイル用なのでDOTの場合は『D』がプリントされているようです。本体はCNCでの削り出しで分割されてない完全な一体型(ピストン部は別パーツ)です。それにしても相変わらずこの造形美は惚れぼれします。
ブレーキパッドはRX4と同じでスタンダード(赤)とロード(青)の2種です。RX4でロード(青)を使った際の鳴きが酷かったので今回もスタンダード(赤)を使います。
RX4(PM)にはないFMリア用の固定ボルトが2本とワッシャー5枚入ってますが今回はフロントのみなので使いません。それ以外はRX4と同じです。
マニュアルを一通り読みます。取り付けの際の締め付けトルクはM6ボルトであれば8〜9N.m、M5ボルトであれば8N.mと記載されてます。
RX4は82.9gなので1.8g軽いです。
RX4は114.6gでしたので2.6g軽いです。
マウントアダプターや固定ボルト4本含めたウェイトです。RX4とSILVEROCK140mmアダプター(35.5g)に固定ボルト4本で160gほどになりますのでやはり軽いです。
このブリーディングキット、しっかり作り込んであって驚きました。また接続部はOリングが入ってますので外からのエア混入を防いでくれます。これはRX4にも使えます。
RX4と比較
画像では見えづらいですが、実寸比較ではありませんけどピストン径は同じように思います。
RX4と違うのはこのブレーキホース接続部です。RX4はネジ部が別パーツになっていますがRX4+(FM)では本体にネジ切りしてあります。ただRX4+(PM)はRX4と同じ仕様になってるようです。
マウント形式が違うので造りが違います。
実換装
マウントアダプターはこちら側だとフロント140mm、逆にするとフロント160mmになります。M5ボルトの規定トルク8N.mで締め付けてます。
ミネラルオイル充填作業が完了するまでダミーパッドを付けます。
混入エアが溜まりやすいのでOUTBRAKERは全開放(直結)にしておきます。マスターシリンダーの握り量を変えている場合はダイヤルを一番効く方向に回しておきます。
マスターシリンダー側にオイルを溜めて下からシリンジで引き抜きます。それにしてもこのブリーディングキット、専用だけあって使い勝手がいいです。
シンプルなフラットマウント、いいですね。ただBeforeは放熱性は良さそうですが街乗りならそこまで変わらないでしょう。
キャリパーの位置決め含め作業自体は30分くらいです。
また数回ブリーディングしますが、フラットマウント化完成です。
フロントのRX4はこれまでよく働いてくれました。万が一またフォークのトラブルとかでPMに戻す場合も考えられるので中身もキレイにして保管しておきます。
試走した感想
これまでボルトはトルク管理して締め付けているものの足の長いアダプターを介していたのでブレーキング時にアダプターがたわむような感覚、何か少しグニュっとした感覚があったのですが完全になくなりました。これはFMの利点です。
そして個人的な感想ですが、このRX4+は前のRX4と比較して効き方が相当マイルドになったと感じました。
正直RX4との違いに少し戸惑いました。
RX4は奥で結構ガツンと効くのでABS(OUTBRAKER)も中間くらいで設定していたのですが、RX4+がここまでマイルドな効きだとABSの設定を結構弱めにしても問題ありません。
そもそもRX4はMTB用パーツですから、RX4+はロード用に振ったセッティングにしているのかもしれませんし個体差なのかもしれませんが再度ブリーディングして、せっかくなんでパッドも換えたりしてセッティングしてみます。
ただ初使用での印象はメーカーとしてこういう性格にあえてしていると思うぐらいRX4とは違います。
※追記:このキャリパーは不良品でしたので後日レビューを書きます。