高い負荷での走行でも安心して長く乗るために工夫してみます
前回からの続きです。
SAVANE FDB カーボンフレーム折りたたみ部の保持力が維持できなくなった問題で、純正のジョイント金具を2セット購入できました。
しかしそのまま組み付けてはまた同じことの繰り返しになるので少し考えました。
ピンのボルト部を横からステンレスの固定ボルトで締めてしまうのでネジ山が潰れてしまうことが一番の要因です。
ピンのボルト部のネジ山が最後まで生きてればヒンジ部の保持力は維持できます。
一番簡単な方法は止めネジ先端に『緩衝材』を付ける方法
純正の仕様ではピンのボルトの回り止めに横から固定ボルト(止めネジ)で締めます。
M5×L5の止めネジはステンレス製です。この止めネジの先端をピンのボルトのネジ山に押しつけてしまうのでネジ山が潰れてしまいます。
この止めネジの先端部に『緩衝材』を入れてしまう方法が一番手早くできる方法です。
1mm厚のゴム板やジョイント部に使っている衝撃吸収シートでもいいかもしれません。とにかく止めネジの先端が直接ピンのネジ山に接触しないようにします。
しかしこの方法は走行距離が少ない運用であればいいかもしれませんが、100km超の長距離だと心許ないのは事実です。
次に簡単な固定ボルト(止めネジ)の『材質変更』
次に止めネジもステンレス製ですから、材質を樹脂のボルトに変える方法です。
Amazonだと1個794円、モノタロウだと10個入り3,990円です。
純正はM5×L5mmですので同じ規格の物は販売されてます。
ただし大きく懸念されることは2つ。
- 直接応力は掛からないものの振動によって樹脂ボルトの先端が摩耗してき、締め付け頻度が増える
- 価格が3,990円(10個入り・税込み4,389円)
デメリットは1個あたり約440円でどれくらい保つのかわかりませんが、乗る頻度が増えれば増えるほどこの樹脂ボルトは摩耗していき、最後は消耗品として交換していかなくてはなりません。
大きなメリットは入手しづらい純正部品が変形や摩耗で交換しなければいけないような状況になる可能性が低いことです。
純正の機構・構造を変えることなく純正部品を傷めないですが、メンテナンス頻度と消耗品のコストが発生することを個人的にどう捉えるかになると思います。
これはボルトを発注してますので届き次第やってみたいと思います。
固定ボルトを使わない方法
届いた新品のジョイント金具を眺めているとふとピンの頭とヒンジ側の保持部までにM6のネジがおよそ5mmほど露見していることに気が付きます。
手元にあったM6の四角ナット(高さ5mm)を使ってみます。
イメージとしてこんなカンジ。
ピンの出代を決めて、四角ナットを緩めてヒンジ側の保持部で固定してしまおうとする策です。
固定ボルトを抜き去って四角ナットだけで回り止めの役割を担ってもらいます。
1週間100kmのテスト走行
この策の懸案としてはアルミダイカストのヒンジ側保持部がステンレスの四角ナットとの摩擦で保つのかどうか。
幸いヒンジは予備が2つあるので壊れたら交換してしまえばいいだけです。
100km以上走ってみた感想は以下です。
- セット当初は保持力が回復し、ガッチリした乗り心地になった
- ただどうしても振動で4kmも走ると四角ナットが緩んでくる
- 緩んでくると折りたたみ部からミシミシと軋む音がしてくる
それとこれは装着時のピンの角度によって、新しいピンの構造からかピンの頭とボルト部が折れ曲がってしまう現象が頻発します。
これは今まで着いていたピンの構造では起きにくい現象です。
ヒンジの保持部が平らではないので四角ナットを締め込むとピンのボルト部に力が掛かるためと想定されますがピンの装着角度を変えると直ります。
詳しく書くと上画像のようにピンの頭とボルト部を固定しているピンが垂直(上向き)だと横方向に曲がり、水平(横向き)だと曲がりません。
ヒンジ側の保持部は懸念していたとおり100km走行で若干の変形が見られますが、想定ほど酷くはありませんでした。
考え方としては間違ってないというか私の運用方法ではこの方法か固定ボルト(止めネジ)の素材を樹脂に変更するかしか選択肢がありませんので一先ずこの方法を詰めていきます。
- 高さ5mmのナットを3mmに変える
- ナットとヒンジ側保持部の接触面に樹脂系ワッシャーを噛ませる
- それでも緩む頻度が高ければ緩み止め防止にスプリングワッシャーを入れる
ダブルナットという方法も考えましたが純正のピンを使うのであれば5mmしかスペースがないのでナットを2つ入れることはできてもワッシャーが入りません。
スペースが5mmなので厚さ3mmのナットにスプリングワッシャーの厚さ1.5mm、樹脂系ワッシャーの厚さが1mmであれば5.5mm。ギリギリイケるかという感じです。
それでも問題が解決しなさそうならコスパが低くメンテナンスの頻度は増えますが樹脂製の止めネジに変えるか、また図面を書いてオリジナルのピンを製作してしまうか・・・