今回のカスタムで組み立て関連のポイントをまとめてみました。
通勤快速仕様に主眼をおいたOX PECOのカスタムのポイントを3つ考えました。
- 内装変速機+ベルトドライブ化
- 14インチ→16インチ化
- フレームの特殊塗装・アルミニウムの機能性表面処理
ここまで大きな問題はありませんでした。
アルフィーネ11にGates Carbon Drive – CDXはRCTで散々やりましたのでサクサク組み立てていきますがやはりすんなりにはいきません。
ただRCTでも経験しましたがやはり最後のベルトラインの調整が鬼門であることは想定してましたし、案の定問題が発生しました。
Contenst
リアキャリパーマウントブラケットの加工
仮組み時に発覚したリアのキャリパーを装着する際、RX4+のボア部分がブラケット部分に接触して取り付けられない問題を解決しないといけません。
現物を合わせながらエンピツで目星を付けます。
このために購入した電動リューターで削っていきます。
現物合わせでできるだけ最小限に削って仮組み。
PECOのオリジナルのブレーキディスク径は前後φ120mm。リアφ140mmのIS→PSマウントが付いていたことからφ160mmのマウントに付け替えた結果、140mmのディスクが問題なく装着できました。
結論から言うとRスプロケット、クランクを買い直すことに
先に結論からいうとリアスプロケットはベルトライン45.5mmのXMN-Uを再度購入することになりました。
さらにクランク、チェーンリングも買い直すことになります。
まずは何でクランクを買い直すことになったのか。
クランクのシャフト長をしっかり確認して購入してなかったことが原因です。
当初Aliexpressで購入したこのEVOSiDのクランクでいろいろ組み合わせた結果、スプロケットをロー側に組んで
TOKEN TK878TBT、ホローテックⅡタイプのBBでベルトラインを最適に合わす場合
70Tのスプロケットがリアスイングアームに当たらないようにベルトラインを調整するには5mmのスペーサーが必要になります。(クランクのシャフト長が長くスペーサーで幅を拡げないと横方向にクランクが動いちゃいます)
この状態でベルトラインを測定すると45.5mmとなります。
せっかくeBayでリトアニアから購入したGates Carbon Driveのリアスプロケット、ベルトライン43.7mmのXMNでは合わず、結果ベルトライン45.5mmのXMN-Uを再度購入することになりました。
在庫があったから即購入できてよかったです。
棚にあった在庫のリアスプロケットを消費するつもりだったのに元の木阿弥です。
結局この問題が発覚したのでクランク、チェーンリングアダプター、リアスプロケットを買い直すことになりました。
クランク・サドル編で詳細は書いてますので割愛しますがシマノ規格と唱ってあるカーボンクランクを組み込んだ結果、スペーサーなしで問題ありません。
チェーンリングアダプターの裏表はできませんが、Fスプロケットの裏表など組み合わせた結果、ベルトラインは45.5mmとピッタリ。
いい勉強になりました。
リアアクスル周り
リアスプロケットをXMN-Uに付け替えてベルトラインを合わせます。
RCTのストレートドロップエンドと異なりPECOのフレームはトラックエンドなのでベルトのテンションは掛けやすいです。
ただ問題もあって、リアホイールを外す場合にベルトなのでホイールを前方向に動かしたいのですがキャリパーが当たって動かせません。ちょっとしたコツが必要です。
要するにリアホイールを外す場合、面倒でもリアのブレーキキャリパーを外さないといけないということです。
フロント周り・ハンドル・サドル
ハンドル周りは基本RCTと同じですがマスターシリンダーがMAGURA MT5へアップグレードしてます。
もちろん油圧式ディスクブレーキ用ABSのOUTBRAKERもRCTと同じ。
フロント周りの構成もタイヤ以外RCTと大差ありません。
サドルも一緒ですがシートポストはカーボン製です。
折りたたみ性能
PECOは14インチ。折りたたんでも前後のタイヤが当たることなくすんなり畳めます。
ただ今回16インチ化することで真っ先に想定されるのが折りたたんだ時の前後タイヤの関係です。
当たり前ですがタイヤの径が大きくなったのでフロントの角度を少し付けてタイヤを重ねるようにして最後まで折りたたみます。
リム同士が当たることはなく、タイヤが当たるくらいなので問題ないでしょう。
それより折りたたみヒンジ部分とメッキ調塗装を施したメインフレームが当たるので緩衝ゴムシートを貼りました。
仮組み完了 さてウェイトは?
一先ずカタチにはなりました。あの可愛かったPECOが一転、なかなか渋いイメージになりました。
ほぼ同じ構成のRCTと並べてみると小さいながらも骨太な印象です。
ペダル込みですが保安部品などはまだ一切着けていません。いったい何キロになるのか。
実測 8.6kg。
まさかの9kg切り。
ほぼ同じ構成ですがカーボンフレームで20インチ、単純な折りたたみ機構のRCTが9.02kgですからアルミフレームに複雑な折りたたみ機構なのを考えれば400gマイナス、かなりの軽量化です。
PECOオリジナルはペダル、スタンド、保安部品込みで12kgでした。
カーボン製フロントフォーク、ホイールなどRCTとほぼ同じ構成ですが、クランクやシートポストは更なる軽量化に貢献してます。
保安部品着けたとして実運用で10kg切れると思うのでアルフィーネを着けても2kg以上は軽量化できてることになります。
オリジナルステッカー施工
一通り仮組みが終わり、一度全部バラしてグリス塗布、締め付けトルク管理をしながら本組みにいく前にRCTでも施工したオリジナルステッカーを施工します。なお今回は塗装がキレイすぎるのでコーティングはしません。
RCTのステッカー製作もお願いしました神奈川県平塚市にある株式会社ヤマザキ工芸社が運営する『ステッカー専門店 ステッカー屋』にIllustratorデータで入稿します。
まずはどこに何を貼るか、どんな色、素材にするかをイメージしてフレームの寸法を測りながらロゴなどの大きさを決めるため実寸のイメージを作ります。
それから1デザインずつ、黒一色、プリントステッカーは裁ち落としありなど細かな指示がありますのでそれに従った入稿データを作ります。
デザインデータの確認、素材と数量、金額の最終確認をして入金します。
いずれにしてもステッカーは1デザイン2,000円以上から製作なので当然モノによっては予備としては多過ぎる数量になってしまいますが、そこまで高額ではないので予備分を取っておいてそれ以上は廃棄します。
今回のPECOのフレームは貼る面積が小さいので、寸法に気を遣います。
部位 | 素材 | 色 |
ヘッドチューブ | 反射シート | ブラック |
メインフレーム | プリントステッカー | ホワイトベース |
スイングアーム | ハイグレードシート | マットホワイト |
折りたたみステー | 反射シート | ホワイト |
ホイール | 反射シート | ホワイト |
シートチューブ | プリントステッカー | ホワイトベース |
メーカーのロゴはデータがあればそれを使い、なければトレースして作ります。
そして今回、ホイール組みや部品の手配、特殊塗装、アルマイト加工の手配などを快く引き受けてくれた福岡市中央区白金にある『自転車屋B』(Instagram)はロゴデータを、メッキ塗装をお願いした阿部ボデー(ホームページ)さんは返送の箱に入っていたステッカーから書き起こして作ったものをシートチューブに貼ります。
配送込みで1週間ほどで届きます。
貼る箇所に測定しながらマスキングテープを貼って、それに合わせて貼っていきます。
まずはメインフレームにプリントステッカー。
ヘッドチューブにはロゴマーク(大)の反射ステッカー(ブラック)を。
スイングアームにはロゴタイプと車名にちなんだ文字のハイグレードシート(マットホワイト)を。
折りたたみステーには車名の反射シート(白)を。
リムにはロゴタイプの反射シート(白)を。
最後にシートチューブへ『自転車屋B』と『阿部ボデー』のロゴタイプのプリントステッカー(ホワイトベース)を貼って完成です。