カーボンフレーム折りたたみ自転車の魔改造ともいえるカスタムが完成して乗って感じた印象と各部調整を
やはり素人が組んでいるので、不具合が発生すればすべて自己責任です。
ただ自分だけのケガや転倒ならいいのですが、決して他人を巻き込むことはできません。
念には念を入れても足りないぐらいに確認していきます。
シェイクダウン後の調整を終え、未明に雨がパラついて明け方には上がった14日の福岡市。
昼過ぎに打ち合わせが入っていたため、早朝からコンパクトツール類を持って午前中だけ試走に出ました。距離にして15kmほどになります。
あくまで自転車初心者の個人的な感想です。
事前調整
まずは大先輩Y氏に教わったセオリー通り、走り出す前に確認と調整をします。
タイヤを地面に付けた状態で水準器を使ってサドルを水平にします。前後の移動は走り出して違和感があれば再調整。
ペダルに踵を乗せてクランク下死点で膝が少し曲がるサドルの高さ(私の場合は4.5〜5)にシートクランプを固定。
ハンドルバー〜シートポストー距離
実測: 650mm
湾曲QRステム導入によってハンドルバーが前に移動しましたので実測しておきます。
ちなみにハンドルバー〜サドル先端は505mmでした。この辺は乗っていきながらサドルの前後を調整していきます。
漕ぎ出し
車体の軽さもあって非常にペダルが軽くクランクが気持ちよく回ります。当然出だしは16インチと比較すればモタつきますが、全然問題ありません。
怖かったことは、停車時に1〜3速のローギアでむやみにペダルを踏むと前輪がかなり浮きます(゚Д゚)
リアヘビーな上にフロントは相当軽く、そこまで前傾姿勢を取らない仕様なので注意が必要です。
走行と変速
これはベルトドライブのメリットで有名なひとつですがリアルに体感したその静かさには驚きます。さらにもう一つのメリットである止まった状態で変速でき、漕ぎ出した時には変速したギアで走り出せるのも地味ですがありがたいと思います。
またほぼ平坦な街中でのストップ&ゴー、そこそこ長い直線が主体の福岡市中央区〜博多区では6〜11速だけで事足ります。
確かに巡航速度でいえば大径車には相当劣りますが、街中のストップ&ゴーから中速域では相当軽快かつ速いです。
ベルト長の関係でSHIMANOが推奨している前後スプロケット比1.8〜2.0より高い2.29(F55T・R24T)になりましたが、個人的にはもう少し上げてもいいかもしれません。
それとこれも地味にありがたいのですが、シフター(SL-S700)はレバーの握る量で1段飛ばしの変速ができます。特に急な登りとか若干下り坂で一気に加速したい時など1速ずつ変わるのではなく、2速変わるこの機構があるのとないのとでは快適性が変わると思います。
またSHIMANOが指定しているとおり、ALFINEとワイヤー位置をちゃんと調整することでギアが合わないこともなく一発でしっかり決まりますし、個体差なのかもしれませんが他の方のインプレッションで気になっていたトルクが掛かると変速がモタつくこともなくとてもスムーズです。
ブレーキの鳴きとパッド
軽量化を狙ってチョイスしたブレーキセットです。
hope RX4にはディスクパッドにスタンダード(赤)、ロード(青)の2種類が同梱されております。
組み立て時、試しにフロントへ耐摩耗性、耐フェード性が高いロード(青)を、リアには炭素系レジンのスタンダードをインストールしました。
フロントに入れたロード用パッドはブレーキの効き始めは問題ないものの、レバーを握りながら停止する直前緩めるとかなり低く鳴きます。
後述するOUTBREKERのABSで油圧上限をコントロールするのでなおさらです。
特にフロントはアダプターを介してキャリパーをマウントしているので都合4本のボルトで固定しています。このボルト4本を少しずつズラしてパッドとローターを当たらないように何度調整してもまたスグ鳴き、調整の繰り返し。結局改善しませんでした。
やはりアダプターを介しているのでフォークとキャリパーの剛性感という意味では構造上仕方ないのかもしれません。
街中交差点でのブレーキの鳴きは周囲の歩行者にも不快を与えてしまう恐れがあるため、フロントもスタンダード(赤)に即変更しました。それから音鳴りは一切出ません。
MAGURA HS33 + hope RX4
結果として個人的にこの組み合わせ、とても満足しています。
MAGURA HS33はブレーキが効き始めるレバーの握り量を調整でき、カチッという感触とは逆でソフトです。
hope RX4は商品説明で解説されていたとおりレバーを握って効き始めのすぐに小さなピストンで挟み、さらにレバー握っていくと4つのピストンで挟む感覚がダイレクトにレバーを通じて、また身体で感じることができます。
MAGURAのソフトなタッチでhopeの細かな制動をコントロールできるので、どうしても人混みをすり抜けなければいけないときに従来結構イライラすることもありましたが、今はこの組み合わせでとても心地よく、逆に楽しく感じました。
OUTBREKER ABS
今回のカスタムで期待して導入したABS。ダイヤルを右に回して24段階調整ができます。
1を油圧コントロール1とし、MAXコントロールを24とします。
人がいないところで試しましたが、街中でのスピードだったとしても24にした場合レバーを最大で握ってもロックどころか正直静止しません。かなり焦りました(-_-;)
結果として現在は10 +/-4(6〜14)の範囲で調整してます。
ちなみにABSのないリアは人が乗って荷重が掛かっていても最大で握る手前でロックします。
これについてはサイコンを装着し次第詳細にお伝えします。
確かに通常走ってる環境でフルブレーキングしなければいけない状況は少なからずあるでしょうし、前輪がロックしない安心感を買う意味ではありだと思います。
ただその安心感へ決して低くはないコストを掛けるかはその人の価値観と何よりお財布事情による優先順位が大きいでしょう。
今回購入してみて個人的には満足しておりますが、他の『街乗り主体』の人へ積極的にオススメするかといえば・・・ という感想です。
敢えて挙げる今回購入した中で不満なパーツ
今回初めてのカスタムということで様々な情報から個人的に吟味した上でチョイスした中で、不満があるパーツを敢えて挙げるとするならば『カーボンFフォーク』と思います。
街中を走る分にはそこまで感じないのですが、やはり剛性が低いです。
カーボンとはいえアクスル上部でφ20mmくらいと細く、キャリパーのマウントがアルミ製の足が長いアダプターを介していることもあり剛性の低さを懸念します。
また実際Fホイールを付ける時にO.L.D部分が開き気味(実測101mm)で、QRシャフトを締め込むときに1mm分歪んで取り付くことからカーボン自体の剛性も低いと想定されます。
小径車折りたたみ自転車ですからヘッドチューブが短いのでそもそもフレーム自体の剛性が低い上、このFフォークで長い下り坂を速度を出して走れるかといえば不安です。
しかし今日現在、軽量で且つ対応ディスク径(φ140mm)がしっかり唱っており、20インチ対応のFフォークがこれしか見付けられませんので仕方がありません。
ただ上記仕様を満たしており、作りもしっかりしているFフォークが発売されたら真っ先に交換したいパーツであることは間違いありません。
※と思ったらめぼしいFフォークを見付けまして換装しました。
フォーク本体は以下からご覧ください。
そのままでは取り付きませんでした。
問題を解決して無事装着できました。
帰ってから各部ボルトナット類のチェックと増し締め、ウェスでさっと拭くとやっぱり結構汚れますしブレーキキャリパー周りはかなり黒いダストで汚れてます。
それを目立たなくするために足回りはマットブラックにしたのですが、やはりいつまでもキレイに保っていたいものです。
たまたま昨日知り合いのDAHON K3(純正)に乗せてもらう機会があり、知り合いにもRCT-2011s ALFINEに乗ってもらいました。
知り合いの感想は「私はこういう自転車を知らない」とのことでした。
自分もあらためて一般に市販されているDAHONに乗って思いました。そもそも自転車といえどコンセプトが違うので当たり前なのですが、一定重さがある故の安定感やペダルを漕ぎ出した時の剛性感からくる安心感があります。
逆にRCT-2011s ALFINEは重量物がリアにあるといえ各パーツそれぞれできる限り軽量なモノに変えてます。もちろん不安感はありませんけどどこか儚さを感じます。
一定の速度で走行している分には何ら問題ないのですが、ペダルの漕ぎ出しの走り始めはヒラヒラ紙が舞うような感覚や極低速で鋭角を曲がる時などに感じる軽量感含め相当個性の強い自転車だと痛感しました。
でもそれだから楽しい一面もありますし、こういうありきたりではないクセの強さを欲する性分なので満足してます。
また天気が不安定になるようですが、早く少し遠くに行ってみたいものです。