過去一過酷なルートで連続100km超 <br>[薬院〜小倉]

過去一過酷なルートで連続100km超
[薬院〜小倉]

ツールド国東 Bコースを想定した距離をトラブルフリーで走り切れるか(帰りは新幹線輪行)

さて5月のサイクルイベントに向けてRCTの確認と制限時間内に辿り着けるのか、そして何より身体が保つかどうか。そこをしっかり把握するために連続100km超走行を計画しました。

サイクルイベントでは100km弱、前半かなりな勾配の山越え2つで後は割りと平坦なルートと確認しているのでいくつかルートを作成した中で今回は薬院→飯塚→行橋→小倉まで。帰りは新幹線輪行の100km超をチョイスしました。

計画ルートの概要

いずれにしても20インチ406の小径で外装変速と比較して摩擦抵抗が高い内装変速という正直長距離を走るには不向きな構成ですから、自分はドMなんじゃないかと疑いたくもありますがそれも楽しかったりします。

単純に福岡市内から小倉駅まで行くのであれば海側を走った方が割りと平坦なので負担は軽くなりますが、今回は敢えて内陸部を突っ切って福岡県東部の行橋市から北上して小倉に向かうルートとします。

計画ルートの距離は101.5km、獲得標高760mとなります。

距離については過去、遠賀川のなみかけ大橋往復で119km(獲得標高389mと割りと平坦)が最長なのでイメージは付くのですが、これまでの最高獲得標高は呑山観音寺で512mですから700m超は初です。

初の100km超ロングライド <br>ゆるポタ[薬院〜遠賀郡芦屋町・なみかけ大橋]
強度的懸念を払拭したので福岡市内から海岸線を走って初の100km超ライドへ
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下り坂が続く場合は注意!!<br> ゆるポタ[薬院〜糟屋郡篠栗町・呑山観音寺]
待ちに待った秋に初めて行く紅葉狩り そして油圧式ディスクブレーキで注意すること
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呑山観音寺は距離が49kmと計画ルートの半分以下での標高なので相当勾配がキツく、8%〜12%と連続する急勾配にネを上げてさすがに歩きました。

今回のルートで歩くことなく、できればスタートからゴールまで7時間くらいで走ることができれば御の字ということで初めて走る筑豊、北九州エリアに少しワクワクもしてました。

前日全バラメンテナンスを行っているので割愛し、出発前は少しストレッチをして身体の準備をします。

サイクルイベントのための<br>フルメンテナンス
連続100km走行をトラブルフリーで走るための準備
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スタート

薬院駅を9時15分にスタートします。

まずは1年前に行った篠栗町の鳴淵ダムを目指します。

意外と上れてしまったダム <br>ゆるポタ[薬院〜糟屋郡篠栗町・鳴淵ダム]
レンダリング中の時間を使って未開の地へ
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県道607号線から国道201号線に合流。ここまで16.5kmで56分。

街中を抜けるので信号が多くてどうしても時間が掛かってしまうのは仕方ありません。

日切地蔵前のツツジがキレイです。

最難関の山越え

国道201号線から途中右折していよいよ県道435号線に入り多々良川沿いを南へ進みます。

ここを無事越えることができれば望みを繋げます。

しかし全バラメンテナンスしたにもかかわらずペダルから『カチッカチッ』と異音がします。回りにくいとかガタついてるとかはなく音だけするのでスルーしますが最後の最後でトラブるとはこの時知る由もありませんでした。

ちなみにこの辺りから北九州市に入るまでは今までに来たことがない初めてのエリアです。

前半は平均勾配4%ほどなので問題ありません。

下ってくるロードバイカーを横目にひたすら漕ぎます。

多々良川を渡るところで最高標高の2/5くらいです。ここから徐々に平均勾配が上がってきます。

この辺りから勾配が6、7、8%となり・・・

路面に線が入っているところは10%、最大11%となりましたがとにかく歩くことなく漕ぎます。

県道60号線(飯塚大野城線)と上ってきた県道435号線が合流するところが最高標高(315m)となります。

県道60号線を飯塚方面に下ります。この時点で汗だくですが止まらず進みます。

下りの風は涼しくて身体を冷やしてくれますから気持ちいいですし、とにかく自動車の交通量が少ないので気にすることなく下っていけます。

JR九郎原駅を横目に進み、途中右折して県道90号へ入りJR筑前大分駅も横目に先へ進みます。

ここで出発してから初めての給水休憩です。

距離にして31km、山越えもあって経過時間1時間47分とアベレージ17km/h少しとなりました。

3人のロードバイカーさんたちから挨拶されて少し恥ずかしかったですがしっかりお返しできました。

ちなみにこれ以降ロードバイカーさんやポタリングしている人と会うことはなく、行橋駅を過ぎてやっと通学の学生さんに会うまで自転車は見ませんでした。

2つ目の山越えへ

県道90号線を走って嘉麻市を抜け田川市も抜けますがこのルート、平坦な道が少なくて緩く長い上り下り勾配が続くので地味に脚にきます。

道の駅 うすいを左折右折して光代新橋で遠賀川を渡り、県道432号線に入ります。

県道443号線から国道322号線に進み、秋月街道へ進みます。

再度国道322号線と合流して大任町まで走りますがここも緩い勾配の連続です。

桜街道の交差点を右折して道の駅 おおとうで2回目の給水休憩です。

緩く地味な勾配が続くルートだったので相当脚に疲労が溜まります。

大任町にあるレインボーの滝。長い滑り台が目に入ったので記念撮影しました。

桜街道を南下して大任町役場を過ぎて県道34号線を左折します。

ここから2回目の山越えですが勾配がマックス8%くらいで距離も短いので歩くことなく上り切り赤村に入ります。

赤村→みやこ町→行橋へ

JR柚須原駅前を通り、平成筑豊鉄道田川線の踏切を渡って再度県道34号線(行橋添田線 今川沿い)と合流して、源じいの森です。

結構狭い道でまた地味に上り勾配の先に正一位岩嶽稲荷大明神があります。このあたりからみやこ町です。

このまま県道34号線を進み、行橋みやこ大橋の交差点までおよそ14km少し。ずっと平坦な直線です。

途中70kmを越えたあたりから少しお尻が痛くなってきたのでサドルカバーを装着しましたがこれは正解で、最後までお尻が痛くならずに走り切れました。

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山間の長閑な景色を見ながらひたすら今川を北上すると・・・

やっと行橋市に入ります。そしてこの辺りから徐々に強めの向かい風で巡航速度が上がりません。

やっと拓けた町並みに辿り着きました。右に見えるのは行橋みやこ大橋。

国道496号 西宮市三丁目交差点を左折して安川通りを北上します。

行橋駅前に到着。薬院から78.5km、4時間52分です。しかしずっと強めの向かい風でなかなか巡航速度が上がりませんしこの辺も地味な勾配の連続です。

県道254号線(須磨園南原曽根線)に入り、この辺りから一瞬『しんどいから行橋から特急で帰ろうかな・・・』と心が折れかけそうになります。

が、それでは意味がありません。余分なことは考えず無心で漕ぎます。

苅田町に入り、最後の休憩をします。

この辺りから脚に力が入らなくなってきました。

北九州市に入って急なトラブル発生

ほどなく何とか北九州市へ。

朽網を抜け、国道10号線に合流します。

そしてこの辺りから急にRCTがトラブります。走行中、いきなり左ペダルが外れたというか抜けました。

「え、ロックリング付いてるのに何故?」

外れたペダルには問題はなさそうですが、QRバックルをよく見ると中のベアリングがロックしても固定されずに引っ込んでしまうようです。

オフィスに戻れば予備はありますがさすがに今手元にはありません。

原因はわかったので左側には力を加えず、右ペダルだけで走りますがやはり何かの拍子で抜け出ちゃいます(延べ5回)から都度直して進む上に向かい風が強いので相当時間が掛かりました。

山越え直前の異音はQRバックルの悲鳴だったことを考えると詰めの甘さに後悔しかありません。

ペダルは帰ってからも確認しましたが、軸には傷も変形もなく回転も問題ありません。

小倉駅から新幹線輪行で薬院へ

だましだまし走って何とか小倉駅前到着。

102kmで6時間58分掛かりました。

トラブルや向かい風の障害がなければもう少し早く到着できましたが、事故もケガもなく到着できたのでよしとします。

帰りは新幹線で輪行する計画なので小倉駅の新幹線口(北口)へ。

駅ビルのエスカレーター前は広大なスペースがあるのでそこでRCTを折りたたみます。

エスカレータを上がった横の新幹線改札へ担いで向かいます。

16時43分のさくらに乗り、16時59分に博多着。

博多駅 筑紫口の新幹線博多ビル横で組み立てて17時15分薬院着。全行程8時間ジャストでした。

  • 距離: 102.92km
  • 移動時間: 5:48:42
  • 獲得標高: 756m(個人の過去最高記録更新)

平均17.7km/hとやはり山越えと向かい風が効きましたのでいつもより下回りました。スタートからの経過時間は7時間1分と概ね目標としていた時間ですが、トラブルや向かい風などない条件がいい時であれば6時間半くらいで来られたかもしれません。

なお相当疲れましたが一晩寝て回復。筋肉痛もありません。

サイクルイベント、走り切れる自信が少し付きました。

負荷のある100kmを走ってわかったこと

やはり実際100km走ってみないとわからないこと、見えないことはあります。

それが車体やパーツの問題なのか、身体的な問題なのかわかりますし改善もできます。

またどのくらいのペースでどれくらい走れるのかがわかってくれば概ね残る距離からペースを逆算できるのでむやみに漕ぐ必要がなくなります。

一連のメンテナンスと今回の100km超走ってみてわかったことは4点です。

RCTで負荷の掛かる長距離走はサドルカバー必須

負荷の少ない平坦なルートであれば特に感じませんでしたが、やはり勾配が続く負荷の掛かる走行をした場合、TIOGA UNDERCOVER STRATUMでも70kmあたりでお尻が痛くなってきました。

なおカーボンフレームの折りたたみ自転車なのでメーカーから立ち漕ぎは推奨されておりませんので基本座ったままで勾配を上り切ることになりますので膝とお尻には相当な負荷が掛かります。

ちなみに負荷の少ない糸島半島一周75kmではまったく痛くなってません。

SPIDER STRATUMを変えた時、もう使わないと棚にしまってましたが保険として持っていって正解でした。

このサドルカバーがあったからこそ負荷のあった100km走行を最後まで走り切れたと痛感しましたのでサイクルイベント時には持っていこうと思います。

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脚より肩にくる

私の場合、確かに最後の方は力が入りませんでしたが脚が痛くはなりませんでしたし、筋肉痛にもなりませんでした。

ただ70kmを過ぎた辺りから肩周りが固まる感覚になり、それが少し不快に感じました。

軽量かつ小径なので手放し運転は確実に転びます。

幅も狭いフラットバーでグリップも余裕がないので姿勢の自由度は制限されますから基本上半身は同じ姿勢が続きます。

長距離を走る上でお尻の保護は解決策が見つかったので肩周りの不快を解決したいのですが、これについては休憩時にストレッチしてほぐす以外方法はないのかもしれません。

日頃耳にしない異音は一度止まって確認すること

県道435号線を上っている時に異音が発生し、嘉麻市に入る頃には音はしなくなりました。時間を気にしてスルーしたことが結果としてトラブルとなり、後半大きなタイムロスをしてしまいました。

たまたま何事もなかったのでよかったですが、大きなケガに繋がる可能性もありました。

そういう意味でも過信することなく、日頃と異なる音や振動などを感じたら即その場で原因の確認をするのは当たり前なことを怠ったのは個人的に大きな問題です。

これについては以後同じことがないように心掛けていきます。

さすが品のカセットジョイント

ゴミや砂埃、グリス切れで回転に支障があるカセットジョイントを新品に交換した効果は絶大でした。とにかくスパスパ指定したギアに入り、時折あったギア飛びのような症状は皆無でした。メンテナンス時によく確認して今後も定期的に交換できていければと思いました。

常にストックしておく

ブレーキフルードやアルフィーネ用オイル、駆動部分のパーツなどやはり可能な限り予備をストックしておくと何かあった時にすぐ対処できます。

今回、カセットジョイントやQRバックルも新品を予備としてストックしてました。

必要な時に都度購入するのもいいのですが、特に手に入りづらいモノについてはできる限り予備を持っておこうと思います。