フラットバーで丁度いい長さもコーナーバーに換装するとABSを固定できないのでブレーキラインを引き直します
RCT初期型からフラットバーで決めていた上に自転車用油圧ブレーキで使えるABSを導入してますのでそれに合わせて仮組み時にラインの長さを合わせているのでスッキリキレイにまとまってました。
そもそも計画当初はコーナーバーを購入する予定はありませんでしたが、キッカケはツール・ド・国東に参加してからのことです。
そのコーナーバーはペダリングが楽になって長距離を走る分には申し分ありませんが、全体幅が広くなったり小回りが効きにくいこと、ブレーキとシフターの位置など街乗りや通勤だと不便に感じることも多いため状況に応じて付け替えることにしました。
そして今シーズン、いよいよ長距離を走ろうとコーナーバーに換装してみると案の定ブレーキラインの取り回しに苦戦するワケです。
しかしつい先日、8月末にマスターシリンダーを換装したばかりなのですが再度組み直すことになるのは仕方ありません・・・
Contenst
ABSが宙に浮く問題
フラットバーの時はABSをステム脇に固定していたのに、コーナーバーに換装するとブレーキラインが短いのでABSを宙に浮かせるしか方法がなく、見栄えも悪い上に設定を変えるには一度停車して自転車を降りなくてはなりません。
ただ今後は普段はフラットバー、長距離走行やイベントなどはコーナーバーに都度換えることになるのでフロントのみ一気にオイルラインを引き直したいと思います。
準備するパーツ
備忘録として書き起こしていたフロントの油圧ブレーキライン概要です。
最初期型からマスターシリンダーはMAGURA HS33 → MT4、ブレーキキャリパーはhope RX4 → RX4+に換わってますが同じメーカーですのでコネクションパーツは同じです。
幸いにしてジャグワイヤーのブレーキホース(HBK412)にマグラ、シマノ、ホープ各々のコネクションパーツは相当数予備を持っていますのでこれで対応します。
今回新たに購入したのは少し錆が気になっていて、たまたまAliExpressで見付けたシマノ規格のチタン合金製コネクティングボルトです。
そしてミネラルオイルです。
マグラのマスターシリンダーにホープのキャリパーということで、本来であればマグラの青いミネラルオイルを使うべきなのですがシマノのミネラルオイルでも問題なく使えるとのことで初期型から使ってますが正直何も問題なく使えてます。
ただしメーカー非推奨なので自己責任です。
実作業
分解と組み付けまでにおけるポイントの整理とイメージトレーニング(結構大事)、使用する工具や油脂類の準備など段取りをしっかりしておけば作業自体は1時間も掛かりません。
まずフロントブレーキライン丸ごと取り外しておきます。
OUTBRAKER ABSのダイヤルを0(ABS介入なしの直結状態)します。
経験上、全開放することでアウトブレーカー周りに噛むエアが抜きやすくなります。(それでも抜き切ることができないので再ブリーディングは必須)
キャリパー、マスターシリンダー、ABSの外部はウェスなどで、せっかくなので内部は圧縮エアーのスプレー缶などでクリーニングしておきます。
各規格新品のコネクションパーツです。
あらかじめブレーキホースの長さを測定して切っておきます。
ニードルドライバーを使ってサクサク組み上げていきます。
1つめのポイントはインサートがホースに真っ直ぐ入ること。
斜めにムリして最後まで挿れるとインサート先端がホースの内側を突き抜けることもありますし、内側に傷が付くとオイル漏れの原因になります。
2つめのポイントはインサートはホースの断面ギリギリまでで止めること。
インサートを入れすぎると断面付近のホースが膨らみ、オリーブが規定の位置まですんなりセットできない上にムリしてコネクティングボルトで締め付けるとホースの外側を傷つけてしまうので要注意です。
マスターシリンダー(マグラ)とABS(アウトブレーカー)のコネクションパーツを組み込みます。
ABS(アウトブレーカー)とキャリパー(ホープ)のコネクションパーツを組み込みます。
OUTBRAKERはMTBのキャリパータイプです。本体に印字してある『▶』がオイルの流れる方向なのでマスター側、キャリパー側を間違わないように締め込む前に必ずダブルチェックします。
マスターシリンダー、ABS、キャリパーにそれぞれ接続します。
ブレーキホースが曲がっていて元に戻らないので各々締め込む際に取り付く位置を確認しながら曲がる方向を確認しながら固定してます。(特にマスターシリンダーとABSの間)
最後にミネラルオイルを入れてブリーディングします。
マスターシリンダーを握って離してを繰り返して入念にエアを抜き、完全に気泡が消えたらマスターシリンダーの漏斗に漏斗専用の栓をしてキャリパー側の給油ポートを締め、最後にマスターシリンダーのEBTスクリューを締め込みます。
マスターシリンダーの固定、ABSの固定。最後にキャリパーをフォークに固定した後にブレーキパッドを装着します。
完成
コーナーバー装着時はマスターシリンダーからあまり急激にホースが曲がらないようにしながら最短でABSに届くようにしました。
これでコーナーバー装着時でも乗ったまま状況に応じてステム脇にあるABSの調整できるようになりました。
日常で使うフラットバーに換装してもできるだけホースがうまく納まる長さを意識するとこれくらいで丁度いい感じになります。
組み直し作業で行うブリーディングではいくら入念にエア抜きをしても抜き切らない場合がほとんどですから数日ほど通勤後に組み付けた状態で再ブリーディングを行って完全に気泡や泡が出なくなれば問題ありません。
いずれにしても年末くらいに前後キャリパーの分解オーバーホールをする予定ですので一先ずこれで運用していこうと思います。