フルカスタムの折りたたみ自転車で1年経って様々な懸念は払拭されたのかを振り返ります
小径折りたたみ自転車カスタムをして1年が経ち、走行距離4,500kmで獲得標高12,000mを超えました。
一言に4,500kmといってもピンときませんが、稚内・宗谷岬から与那国島まで直線距離で約2,900kmですから国内2地点では測れません。計算サイトで調べてみると東京からカンボジア・プノンペンで4,411kmということです。九州一周が海沿いで1,000〜1,500kmというので3周以上になります。
当初自転車カスタムにおいてズブの素人だった私が陥った沼はいくつかありますが、その後どうなったのか。
ご存じかと思いますが、ここまでかなりの無駄がn・・・いや教科書代で得た知識も大きいです(白目
知らなかったとはいえアクセサリー類では安物買いの銭失いを地でいき、ワンオフのコラムスペーサーが無駄となり、マウントアダプターの追加工も結局フォークが破損、スプロケット比変更のためFスプロケット2つ、ベルト2本、Rスプロケット1つがお蔵入りし、ペダルのガタつき解消のため2つもペダルを購入し、他にも・・・書いていると頭がクラクラしてきます(+_+)
ではまとめてみます。
Contenst
フォークの強度不足を懸念して換装した結果
初心者の無知な私がカスタム中ハマった大きな沼のひとつがディスクキャリパーのマウント規格でした。
また異形ともいえる短いトップチューブ、長いハンドルポストだから生まれる強度的懸念は小径自転車の“性”ともいえます。
マウント規格を把握してからカーボンフォークは、強度的懸念と接着不良など紆余曲折があって都合2度換装することになりました。
今回の一連のカスタムでこのフォーク周り、フロントブレーキのマウント周りに掛かったコストが最も高かったことは言うまでもありません。゚(゚´Д`゚)゚。
今は最後に換装したRIDELOVE Storeのカーボンフォークを使っています。
マウント形式はフラットマウントですがポストマウントのキャリパーであればアダプターで対応できますし、トップチューブとステムの固定も強度的懸念は払拭された上に今のところ少しの不具合も発生してません。
16インチ、20インチのカーボンフォークを探していてトップチューブ長が規格(111mmか121mm)にあるのでしたら個人的にはコレをオススメします。
またSILVEROCKにもステムをM18のボルトで固定するフォークがあります。
ただこのフォークは使ってみた感想として実際アクスルを締める時アームが少し歪みますし、片方のアームを地面にもう片方を上にして手で押しただけでも若干しなるのでカーボンの仕様でしょうか、強度が低いと思いました。
ちなみにRIDELOVE Storeのカーボンフォークは歪むことなくかなり頑丈な造りです。
使用用途によってだとは思いますが、街乗り限定の運用であればコレでもいいかもしれません。
ただし結構高価です。
結果としてクランクを換装して左ペダルのガタつき解消
左ペダルのガタつきの原因はクランクでした。
メーカーに問い合わせた結果、構造上致し方ないということでしたし、MTBなど走行条件に特化した運用をするのであれば問題ないと思います。
ただし通常の街乗り運用だと不快に感じていたのは確かですし、若干ウェイト増となりましたBOLANYのクランクではガタつきの不具合はありません。
軽量化に特化して不快感をガマンするか、ウェイト増でも通常運用で不快感がないか。これはその人のその自転車の考え方、使い方によると思います。
Gates Carbon Drive
都合2回スプロケット比を変更して辿り着いた現在、ベルトドライブに関するトラブルは皆無です。
ストレートドロップエンドでもスプロケットとベルトの組み合わせがフレームの寸法と合致すればそこまでベルトのテンションにこだわらなくとも問題なく運用できます。
ベルトドライブ・内装変速のメリットとデメリットを鑑みてご自身の運用での最適をチョイスすればいいと思いますが、私にとってはベルトドライブ化&内装変速化のメリットが上回ってます。
ただし走行性能と効率を追求したいのであれば外装変速の方がいいと思います。
アルフィーネの変速時にギア飛び、ギア抜けのような症状が発生
アルフィーネに関しては当初ギア飛びが発生しましたが、これはすぐ私の怠慢による乗車前点検(セットラインの確認)を怠ったことが原因でした。
ただ走行距離が伸びるにつれ、アルフィーネはセットラインは合っているのに走行中変速にズレや抜けのような症状が出ることがありました。
分解して調べた結果、原因は概ねカセットジョイントの動作不良です。
アルフィーネの変速はカセットジョイントが大きなポイントです。
上記のような症状が発生した場合に確認することは2つ。
- カセットジョイントの裏側ですが、まず周囲の樹脂部の回転に支障がないかを確認すること
- 赤点線内に小石や砂など付着があまりに酷い場合は除去・クリーニングしてグリスアップすること
もし小石や砂などが原因でカセットジョイント裏側の凸凹ギア部が削れたりしてたら新品に交換しましょう。
赤点線内の汚れが激しかったり削れてたりするとアルフィーネ本体のギアとの噛み合わせが悪くなって指定したギアに入りづらかったり少しズレてギアが抜けたような症状になります。
走行環境や走行距離を見つつ定期的にカセットジョイントの裏側はクリーニングするとそれまでと見違えるように変速が決まります。
また状況を見てカセットジョイントを新品に変える手もあります。
カセットジョイントは高価なモノでもありませんので私の場合は常に新品をストックしており、1年経って交換しましたがクリーニングする以上に変速がスムーズになりました。
折りたたみ自転車の大きな弱点だったヒンジ部
短いトップチューブと長いハンドルポストが小径車における強度的懸念の“性”と同時に中折れタイプの折りたたみ自転車のもうひとつの弱点はヒンジ部です。
高い強度で長く走れば走るほど摩耗や疲労による亀裂のリスクは高まります。
そこで試行錯誤した結果、正解かはわかりませんが摩耗対策として折りたたみ接合部に耐震マット(0.5mm厚)を切って貼ってます。
メンテナンスするときにわかりやすく剥がしたものを着けてますが試行錯誤の結果、ヒンジ部の締め付けトルクを管理しながら延べ6ヵ所貼ってます。
このおかげでそれまでダイレクトに感じていた振動がマイルドになったのは副産物です。
完全メンテナンスフリーというワケにはいきませんが、今のところ700km走った今月でも2回しか貼り替えてません。
手間を掛けてライフを伸ばすことは仕方ありません。
すべての折りたたみ自転車に最適かはわかりませんが、RCTには今のところコレで問題なく運用してます。
フラットマウント化したブレーキキャリパー
ポストマウントのRX4から新しいフラットマウントのRX4+に換装しましたが、当初いきなりオイル漏れの不具合が発生しました。
キャリパー自体についてはコメント欄でも読者様からいろいろ教えていただきましたが、交換品では今のところ問題はありません。
読者様の情報から不具合のイメージは浮かんでますのでメンテナンスする際に一度見てみたいと思いますが、今のところこのまま運用してみます。
ただこれは個人的感想なのですが、旧型RX4より効きはマイルドになりました。
フラットマウント化した理由は想定ですが後述します。
自転車の素人が疑心暗鬼にチョイスしたブレーキ一式
オートバイの世界では知っていたドイツメーカーのMAGURAですが、MTBの世界でも有名だったのは自転車のカスタムに興じてはじめて知りました。
最初見たとき自転車でマスターシリンダーがラジアルマスターだったことに驚いたことでした。
ラジアルマスターシリンダーについての原理の詳細は割愛します。
要はテコの原理で、一般的な油圧マスターシリンダーで横置き式の径が小さいピストンでは握る量(力)によって圧を稼いでブレーキ性能を上げる構造で、ラジアルマスターはピストンの径の大きさで圧を稼ぐというブレーキ性能よりも精度を求めるための構造という理屈です。
カンタンにいうとコントロール性が高い構造という括りです。
また体感は別にしてマウント形式(ISかPM、FM)、キャリパーのボディ形状(1ピース形状か2ピース形状か)によって論理上の剛性や安定感は変わります。(剛性・安定感ではPM、FMで1ピースが最適解と想定)
深い説明は割愛していますが、軽量化を主眼に油圧式でラジアルマスターのMAGURAと1ピースで異径4ポッドのhopeを最終的にはフラットマウント化。
理屈として軽量化に剛性、安定性、コントロール性を求めた結果です。
そして最後の安全パイとしてABSのOUTBRAKERをチョイスしてみました。
オートバイでリアタイヤが浮くくらいのフルブレーキングからのコーナリングとでは世界は全く違いますが、中指と薬指の2指の力加減で制動力をコントロールする街乗り小径車、個人的には雰囲気だけでも楽しいです。
フロントバックを変更した理由
もし万が一のトラブルはできるだけ他人に頼らず1人で対処したい。
遠出して周囲に民家もなければ人もいないなんてことはしばしばあります。
特にロングライド、100km近いポタリングをする場合のフロントバッグは緊急対応用のツールやパーツを常備することを忘れませんがリュックサックなどよりも自転車に積んだ方が負荷は軽く感じます。
シンプルデザインで容量が大きいAS-011は内ポケットも5つあるので煩雑になりがちな工具類を整理できますし、携帯ポンプや油汚れ落としシートなどもすっぽり入ります。
トラブルがなければ単なるデッドウェイトですがそこは万が一の保険なので割り切るしかありません。
ただしフロントバックとサドルバッグを外せば2kg軽くなります・・・
長々と書きましたがあくまで個人の感想と理屈ですのでご了承ください。
何事もそうですが理屈がある程度わかった上で想定(イメージ)して、その通りなのか違ったのか。違ったら次の改善策を模索する。
そういうトライ&エラー、カスタム好きには楽しいものです。
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